【ストーリー②②】【大学4年/4月】IT業界について父から学ぶ
華やかな大学生活を夢見ていた18歳の浪人時代から
学生起業を経て日本最大のIT企業で 働くようになった
現在までの経緯をストーリー形式で記事にしたシリーズです。
全33話を予定していますので、ぜひ最初から読んで みてください。
IT業界の業界分析を行う
新卒人材紹介事業のためのリサーチとしてIT業界を受け始めた私は、IT業界に関して完全に無知だったため、まずは業界の勉強を始めました。
ざっと調べて、IT業界が以下の様な中身になっていることを知りました。
1. 分類
ハードウェア業界 | パソコンを始めとするコンピュータを構成している電子回路や周辺機器を扱う業界のことを言います。インターネットを行うのに必要なパソコンや携帯電話もハードウェア業界に該当します。 |
ソフトウェア業界 | まず大きく分けて2種類に分類されます。オペレーティングシステム(“OS”と略されます。)と呼ばれる「基本ソフトウェア」とアプリケーションソフトです。これらを扱う業界をソフトウェア業界と呼びます。 マイクロソフト社を例に挙げると、マイクロソフト社は、Windowsというオペレーティングシステム(OS)とWordやExcelなどのアプリケーションソフトの両方を作っているソフトウェアメーカーとなります。 |
情報処理サービス業界 | SI業務を専業としている企業のことを指します。 |
ネット業界 | 大きく分けると、「企業向けの取引(B to B)」型と、「一般消費者向け取引 (B to C)」型の2つに分類できます。 「一般消費者向け取引(B to C)」型 ネット環境の整備が進み、個人のインターネット利用者の増加に伴い、今後はBtoC型ビジネスがより主流になっていくと考えられています。 |
2. 代表的な企業
ハードウェア業界 | NEC 富士通 東芝 日立 | |
ソフトウェア業界 | オラクル、MS、SAP | |
情報処理サービス業界 | NTTデータ、日本ユニシス、NRI、CTC、ISID | |
ネット業界 | ポータルネット検索業界 | ヤフー グーグル、マイクロソフト |
インターネット販売業界 | 千趣会、楽天(イーコマース事業)、ディー・エヌ・エー | |
インターネット広告業界 | サイバーエージェント |
3. 市場規模
■IT
業界規模:5兆7,064億円
経常利益計:3,936億円
売上高純利益率:+3.7%
過去5年の伸び率:+3.0%
総資産額:5兆3,880億円
労働者数:118,764人
平均年齢:37.6歳
平均勤続年数:9.8年
平均年収:590万円
(平成24年7月-平成25年6月 決算)
■通信
業界規模:25兆1,088億円
経常利益計:3兆4,748億円
売上高純利益率:+6.8%
過去5年の伸び率:+0.3%
総資産額:41兆9,857億円
労働者数:37,074人
平均年齢:41.9歳
平均勤続年数:15.5年
平均年収:949万円
(平成24年7月-平成25年6月 決算)
4. 平均年収・社員数・平均年齢・平均勤続年数
年収プロより抜粋
以上のようなことを調べ、一口にIT業界と言っても非常に多岐に渡る分野があり、ピンキリと言っても過言では無いほど格差があることを知りました。
IT業界について父から学ぶ
偶然か必然か、
父が働いていたのは情報処理サービス系で、
私が選考を受けていた(いま勤務している)会社も同じく情報処理サービス系だったため実際に働いている父親に仕事の話し等を聞くことができました。
上流と下流
情報処理サービスはプログラム等を用いるため、SE(システムエンジニア)の存在が不可欠です。
ただSEと言っても全員がプログラムを作成するわけではなく、その業務は上流SEと下流SEに大別されます。
下記のシステム開発の流れに沿って考えると分かりやすいかもしれません。
・上流SE
上流のSEは簡単に言えば、実際にプログラムを見たり打ったりしない人達です。
上の工程の要件定義・設計・総合テスト・システムテスト辺りを担当します。
・下流SE
下流のSEは実際にプログラムを見たり打ったりする人達です。
上の工程でいうと開発実施を主に担当します。
近年ではオフショア開発がメインになっており、中国・インドネシア・インドなどに外注するパターンが多いです。
こう説明すると上流と下流で役割分担をしている様に見えますが、実際は上流SEの方が権限を持っていて給料も高いです。
技術の無い上流SEがIT業界を牛耳っているので、
”IT業界の空洞化”とよく罵られます。
私が選考を受けていた会社はまさにこの上流SEに当たる部分をやっている会社だったので、下流SEだった父には印象が良くありませんでした。
順調に進む選考
以上の様な業界研究と会社研究、学生時代の”営業全国2位”という経験を携えて選考に臨み、
エントリーシート⇒一次選考(グループディスカッション、グループ面接)⇒二次選考(個人面接)⇒最終選考(個人面接)
と順調に選考を進めていくことができました。
なにより、「父がSEなので業界のことはよく分かっています」という一言は効果絶大でした。父のおかげで選考が進んだと言っても過言では有りません。
そんな中、4年前から続く父のガン闘病生活に異変が生じます。
→続く